知っているようで知らない「ものづくり」の世界
本日は、私たちの暮らしを支える「ものづくり業界」をテーマとしたセミナーを開催しました。
講師は、榎本コンサルティング事務所 所長であり、一般社団法人MIERIKA協会 代表理事を務める榎本 昭雄(えのもと あきお)さん。
長年にわたり“ものづくり”の現場に携わってこられた、業界の第一線を知るエキスパートです。
本セミナーでは、「製造業とは何か?」という基本的な問いから、現場で大切にされている考え方、そしてこれからのものづくりの方向性まで、分かりやすく解説していただきました。
1.ものづくり業界は「作る」だけではない
「製造業(ものづくり)」と聞くと、工場で製品を作る仕事を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし実際には、ものづくり業界は大きく3つの分野に分けられます。
材料をつくる仕事
紙、プラスチック、ゴム、金属など、製品の“もと”となる素材を生み出す仕事です。
組み立てて製品にする仕事
自動車や家電、機械、ロボットなど、部品を組み合わせて完成品を作る仕事です。
生活に使うモノを作る仕事
パンやお弁当、衣服、本など、私たちが日常生活で直接手に取る製品を作る仕事です。
分野は異なっていても、どの工場にも共通する流れがあります。
それが、「材料を仕入れる → つくる → 確認する → 出す(出荷する)」という工程です。
また、ものづくりの仕事は現場作業だけではありません。
新しい製品を考える企画、形にするための設計、工程を管理する生産管理、品質を守る検査、製品を届ける営業・販売など、多くの役割が連携することで成り立っています。

2.プロが大切にしている「2つの基本ルール」
セミナーでは、ものづくりの現場で特に大切にされている考え方として、次の2点が紹介されました。
● 安全第一 = プロを守るための装備
工場の安全ルールは、面倒な決まりごとではありません。
講師はこれを、「スポーツ選手が身につけるヘルメットやプロテクター」に例えられていました。
安全対策は、仕事の自由を奪うものではなく、最高のパフォーマンスを発揮し、次の日も無事に働くための“プロの装備”なのです。
● 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)
5Sというと「掃除」と思われがちですが、本質はそこではありません。
5Sの目的は、「迷う時間をなくし、脳を疲れさせないこと」です。
道具が決まった場所にあり、すぐに使える環境では、ミスや怪我が減り、結果として楽に、効率よく仕事ができるようになります。
整理整頓は、働く人を助けるための大切な技術なのだと感じました。
3.これからの”ものづくり”に求められること
現在の製造業は、大きな転換期にあります。
海外製品との競争激化、AIやロボットなど新技術の進化、人手不足やコスト増加など、多くの課題を抱えています。
こうした中で求められているのは、「同じものを大量に作る」ことからの脱却です。
これからは、
・新しい技術を現場で使いこなすこと
・誰がやっても分かる仕組みを作ること
・一人ひとりのニーズに合わせ、無駄なく柔軟に作る工夫
といった、“がんばり方を変えるものづくり”が重要になると学びました。

参加者の声
セミナー後には、次のような感想(抜粋)が寄せられていました。
・「製造業は専門知識が必要で難しそうだと思っていましたが、身近に感じられるようになりました」
・「ものづくりの中に、これほど多くの仕事があることを初めて知りました」
・「普段は見ることのできない現場の考え方を知ることができ、とても参考になりました」
まとめ
今回のセミナーを通して、「ものづくり」は単にモノを作る仕事ではなく、人の安全や品質を守りながら、社会や未来を支える仕事であることを実感しました。
私たちが普段何気なく使っている文房具や家電、食品の一つひとつが、多くのプロたちの工夫と情熱によって届けられていると考えると、ものづくりはとても身近で、そしてワクワクする世界だと感じました。
<<講師>>
榎本コンサルティング事務所
所長 榎本 昭雄 氏
http://www.enomoto-consul.jp/
